iCDで個人目標の明確化と成長機会の創出
「社員の成長」が「会社の成長」を原則とした組織力向上

島谷 知幸 様 宮田 哲治 支社長 竹山 正晴 様

会社のご紹介
サン情報サービス株式会社様は、医療情報システムに強味を持ち、金融系から官公庁系、メーカー系まで幅広いシステム開発を手掛けられているソフトウェア開発事業者様です。

サン情報サービス株式会社
設立:1987年3月
従業員数:116名(2021年4月現在)
事業内容:ソフトウェア関連事業

URL:https://www.sisco.co.jp/

取り組みについてお伺いさせてください

 弊社は、2018年に副社長が中心となりiCD導入タスクフォース事務局を設置し、iCDを活用した各自が自己のスキルレベルを客観的に認識できる環境を用意しました。これを機にキャリアパスを自ら考え自己成長に繋げるとともに、全社的なスキルレベルの見える化・共有化を図り、自社の組織力向上に役立てられるように運用を続けています。

 

iCDをご導入いただいたキッカケを教えてください

 当時、若手育成の目安としてITSSをもとにした育成モデルを検討していました。育成モデルをスキルベースで検討していたなか、FISAから業務そのものにフォーカスを当てたiCDの話を聞く機会がありまして、部下を指導する指標に利用できるのではないかと考えるようになりました。

 社内で議論を進め、全社で検討が進めることとなり、開発部門からの提言もあり、経営層からのトップダウンにより導入メンバーを選定し、FISAの第5回ワークショップに参加して、具体的な導入を進めました。

九州支社 専務取締役 九州支社長 宮田 哲治 様

iCDをどのように活用されていますでしょうか

九州支社 総務グループ 副部長 島谷 知幸 様

 半期毎に目標の達成度やスキルの再認識を行い、上司との状況共有や教育計画・実施を行っています。

 目標設定は2~3項目としていますが、上司と協議して「中長期的に継続して習熟する必要がある目標」や「短期で習得しなければならない目標」など個人の状況に応じて設定しています。

 半年後に目標レベルへ到達できたら、次のタスク項目を目標にして進めています。

取り組みがスムーズに進められているポイントを教えてください。

 全社へ展開する際に、新しいことを始めると現場からの反発もあるだろうと想定し、まずは「小分類」でのタスク診断からスタートさせました。初回の全項目タスク診断は1~2時間を要しましたが、診断の手順書を詳細化して準備をしていたので想定よりもスムーズに進められました。

 また。スタート前までに各社員がスムーズに診断できるよう「診断レベルの平準化」を図るためにオリジナルの補足説明資料を準備しました。情報交流会で他社の事例などの意見を参考に、検討委員会で時間をかけて検討し大変苦労しましたが、そのおかげでスムーズなスタートが切れたと思います。

 2回目以降は半期に一度、目標設定した2~3項目に対して、成長度合いを上長と確認し次の目標へとつなげています。

九州支社 ソリューション部 部長 竹山 正晴 様

iCDをご導入されて変化したことはどのようなことでしょうか

副社長 佐々木 稔 様 (TV会議にてご参加)

 個人面談において、iCDという共通言語を活用することにより、上司と社員の間で、同じ目線での双方向コミュニケーションが活発化しました。これにより、個人目標設定やキャリアプランなどへの上司の指導・支援がより的確にできるようになりました。

 また、社員についても、自己の現有スキルとそのレベルおよび1年間の成長度合いを自身で把握することができ、現在のポジションにおいて要求される役割とそのための業務遂行能力を認識することで、主体的にe‐ラーニングや通信教育、外部研修(座学)を受講するようになりました。

今後の展望についてお聞かせいただけますでしょうか

一つ目は、 スキル診断により会社が保有するスキルを確認し、補充・強化すべき分野を明確化して、まずは自社人材の育成による多能工化を目指す。そのため、有効な教育・研修計画を策定・実施するとともに、個人面談等による双方向コミュニケーションにより、社員のモチベーションのアップを図り、組織力の向上に繋げることを実現したいです。

二つ目として、 現在の「能力,業績,行動」による「総合考課制度」(昇給・昇格に反映)を改め、iCDスキル診断を活用した「役割レベル評価」を中心とした、「役割,貢献,行動」の3面評価による公正公平な人事考課制度の構築を目指しています。

三つ目として、現在の年功色の強い「職能給制度」を改め、「役割と貢献」に基づく「役割給・成果給制度」を導入し、努力し結果を出す社員に報いる仕組みの構築を目指しています。

これら三つの展開を今後実現して参りたいと考えています。