目標管理制度の中へiCDを適用
エンジニアの力量を可視化して目標管理と連動
会社のご紹介
創研情報株式会社様は、システム開発・運用、クラウドインテグレーションサービス、自社サービス防災備蓄品管理クラウドシステム、ヒューマノイドロボット活用サービスのサポートなどを提供されているITインテグレーション事業者様です。
創研情報株式会社
設立:1981年9月
従業員数:80名(2021年4月現在)
事業内容:金融系業務システムやWebシステム、サービス業務システムなどのシステムの開発、およびシステム基盤構築・運用
取り組みについてお伺いさせてください
弊社は、金融系業務システムやWebシステム、サービス業務システムなどのシステムの開発、およびシステム基盤構築・運用を行っています。経営理念として、「『夢』を『目標』に」を掲げ、「お客様、社員の「夢」を実現するために。「頼りになるパートナー」、「なくてはならないパートナー」として、お客様と社員満足度の向上に努めるべく、働く環境作りに力を入れています。
その一環として、エンジニアひとり一人の能力を適切に評価することが大切だと考えており、力量を可視化するiCDを活用しております。 弊社では、iCD導入メンバーでiCD推進委員会を立ち上げました。私たちは、その推進メンバーです。
iCDをご導入いただいたキッカケを教えてください
当時、「エンジアの評価」「力量をどう見るのか?」「キャリアプラン」などがはっきりしていませんでした。最初は自分たちで仕組みを作ろうか、または、何か良いモデルはないのかと探していました。情報収集をしていたところiCDを見つけることができました。資料を取り寄せ内容を見たところ、iCDの考え方が我々が目指していた評価モデルの仕組みにぴったり合うと分かり早速導入を検討しはじめました。
ちょうどその時、SAJでiCDセミナーが開催されると知り、参加したところ、これだ!と確信し導入を決定いたしました。早々にワークショップへ申し込みをして、部門の責任者も最初から巻き込んで導入を進めることになりました。
iCDをどのように活用されていますでしょうか
育成として、目標管理制度の中に、入れています。「今年はこのタスクのレベルを上げていこう。」具体的な業務とレベルを目標管理面談の中でしています。これにより、誰が何をできるのかがより明確になり、配属先を決める指標になっています。
また、育成のための素養を見極めるためにも活用しています。誰をモデルケースとしてできるエンジニア像の対象にしていくのか?にも活用できています。
今までは、設計でこれができるくらいの表現だったものが、細かくタスクとして明確にできているので、関係者の認識のズレも減ってきています。 最初は、評価項目で診断し、全体が見えたら小項目での診断で進めています。
取り組みがスムーズに進められているポイントを教えてください。
導入時の工夫点としては、アンケートをとって、質問にも1つずつ真摯に対応しました。最初はいろいろ言われました。「項目多すぎて大変です」「これを何に使うんですか?」など不満もありました。タスク診断に関しては、最初は全項目を評価項目まで実施し、5時間程かかりました。その後は差分での診断で時間も短縮できるようにして、運用を効率化していきました。
運用チームとしては、TQMS(Toal Quality Management System)の枠組みへ移行していきましたので、委員会だけではなく、全体ですすめられるように自然と体制を構築することができました。各部門の部長の会議での定期運用と京都のチームが毎年1回データ分析をしてくれて全体にフィードバックしてくれています。
それから、開発系の部門で、技術的な調査に関してチームで集まってミーティングを定期的に実施しています。その際、テーマを決めて発表することがありまして、iCDのタスクそのものをテーマの項目に設定して議論を深めています。チームでの関わり合いを増やしたいと考えていましたので、iCDのタスクが共通言語としてちょうど良いテーマとなり議論が活発化するようになりました。若手からベテランまでの話し合いの場がさらにできたので相乗効果として現れています。このような取り組みが、社内へのiCD浸透にも役立っているのだたと思います。
iCDをご導入されて変化したことはどのようなことでしょうか
スキルシートだけの運用から、タスクを軸に詳細に技術者の力量を見られるようになりました。どういう経験を積んできているのか、仕事をまかせるという意味で分かりやすくなったと思います。また、現場からは、目標設定が細かくできるようになったので、上司と部下の間で意識合わせをしやすくなったという声も聞きます。その結果、部下が具体的に何を目標にしているかがタスク単位でわかるので、上司は指導がしやすくなったようです。
今後の展望についてお聞かせいただけますでしょうか
今後は、評価制度とキャリアパスに活用する予定です。評価制度を改定している時期ですので、従来の目標管理の内容だけではなく、iCDタスク診断結果や伸び率などを評価制度へ反映できたらと思っております。また、できる技術者のタスクレベルをもとに、モデルケースとしてのキャリアモデルを設定し、キャリアパスとして社内に示せたらと思っています。