当協会専務理事遠藤が、人的資本に関する情報開示ガイドライン「ISO30414リードコンサルタント/アセッサー」認証資格を取得しました
当協会専務理事の遠藤修が、国際標準化機構(ISO)が策定した人的資本に関する情報開示のガイドラインである「ISO30414」の「リードコンサルタント/アセッサー」の認証取得したことをお知らせいたします。
■「ISO 30414」(人的資本に関する情報開示のガイドライン)とは
2018年12月に国際標準化機構(ISO)が定めた「人的資本に関する情報開示のガイドライン」を指します。ISO30414は、社内外のステークホルダーに対して、人的資本に関する報告を行うための指針をまとめたものです。企業が人的資本について、どのような取り組みを行っているかのガイドラインが定められた背景には、労働力の持続可能性をサポートするためだといわれています。
ISO30414では、人材マネジメントの11領域について、メトリック(測定基準)が示されています。
■人的資本に関する情報開示ガイドライン「ISO 30414」の重要性
近年、投資家からの無形資産の情報開示要求が高まっており、ISO30414が注目されています。
背景としては、近年、企業価値に占める無形資産の割合が大きく上昇していることがあります。
中でも、個人が持つ能力・資質という知的財産(人的資本)が企業持続性や成長性に直結するという考え方が広まってきたためです。すでにアメリカの上場企業の多くは人的資本の情報開示について対応を進めていますが、日本でも今後その対応が加速していくと考えられます。
また、ESG投資に対しても近年非常に注目が集まっています。ESGとは「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(ガバナンス)」の頭文字を並べたものです。環境問題や人権問題などに配慮をしている企業は、持続的に成長し続けるためのリスクマネジメントを行えていると捉えることができるため、そのような企業に積極的に投資をしようという動きが高まっています。
国内では、2020年9月、経済産業省が発表した「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会 報告書(人材版伊藤レポート)」。
これは、一橋大学特任教授・伊藤邦雄氏主宰による人的資本経営や人材戦略を対象とした研究会における、報告書です。
レポート内では、
”持続的な企業価値の向上を実現するためには、ビジネスモデル、経営戦略と人材戦略が連動していることが不可欠である”
引用:「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会 報告書(人材版伊藤レポート)」 – 経済産業省
と記載されており、人的資本を活用した人材戦略の重要性が問われています。
このような人的資本の重要性の高まりから、情報開示のガイドラインであるISO30414が注目されています。